【この記事は母親へ理解を求めていつかは自分を産んでくれた母親なのだから私の痛みをわかってくれるはずと頑張っていた頃に書いたものです。1年近くかけて話し合った結果、私の望む母親像は彼女の中にはありませんでした。残念な事ですが、被害を打ち明けた14歳の時に守ってくれなかった時点でその事は証明されていたのに、私自身が受け入れるのに30年もかかってしまったようです。どうか娘から家族の中に加害者がいる事を打ち明けられた時は全力で娘さんを守ってあげて下さい。どうにか取り繕って家族を続けていけるのではないのかという甘い考えは捨てて下さい。打ち明けた時の周りの大人の対応でその後の被害者の心の回復は大きく変わってきます】
前回の続きです。
昨年12月、幼少期から中学2年まで私が受けた父親による性的虐待を叔父(母親のお兄さん)に打ち明けて以来、母親は一変しました。「私が読んだ『毒となる親』を読んで虐待がどんなものか、受けた子供の気持ちはどんなものなのかを考え知って欲しい」と本を贈りました。その本には心理的虐待、身体的虐待、性的虐待、ネグレストについてわかりやすく書かれており親子関係の間違った価値観にハッとする気付きを教えてくれる私にとってのバイブル本です。
(私の受けた性虐待は 性虐待① 性虐待② 性虐待③ に詳しく書いています。リアルな内容もありますのでフラッシュバックに気をつけて下さい)
今回もいつもの様に何かしら言い訳を付けうやむやに終わらしてしまうのだろうと思って半ば諦めモードで贈った私でしたが、読んでくれました!!やっと私が苦しみながら生きてきた現実に目を向けようとしてくれました(^O^☆♪
今回は諦めずにアプローチした甲斐がありました!やったあ!!!
って、なんでそこまで嬉しいの? 本を読んだだけなのにと思われると思いますが、虐待のあった家庭の親は自分の非を絶対認めないのです。
良い親はつねに自分の子育てはどうなんだろうと確認し、振り返りながら、反省しながら、親として成長する努力をし、不安になれば周りに相談したり、本などを読んでみたり、今の時代ならインターネットで調べてみたりすると思いますが、残念な事に虐待のある家庭では『親が正しい!』という前提で子育てが行われますから、反省などはありません。
子供の声に耳を傾けることは、子供に負けること。つねに子供の上に立っていなければいけない! 毒親アルアルだと思います(;ω;) だから、子供から虐待の本を渡されそれを読むなんてことは、凄いことなのです。
現に私の母親は、性虐待被害児の母親でありながら、一度も調べてみたり、それに関する本を読んで見たりしたことがなかったのです。
叔父さんに「お前が悪い!」と言われたことで、目が覚めたようです。母親は男尊女卑の考えですから、自分の年の離れたお兄さんの言葉の影響力は大きかったようです。
母親は世間体を気にする人で、友達にも自分の弱点を見せず、相談することなどなかったので、誰も間違っていることを教えてくれなかったのでしょう。
本を読んでから、もっと変わりました。私の話に耳を傾けてくれるようになり、母親からいろいろ聞いてきてくれるようになりました。
先月2月4日、祖母が他界しました。最後は安らかに自宅で叔父さんと母に看取られながら息を引き取りました。享年98歳でした。
母親は自分のできること、全てをかけて最後の一年間、香川と徳島を行ったり来たりしながら、寝たきりになりアルツハイマーになってしまった祖母の介護をしました。目の前にいる母親を見ながら、自分の子育てのことを振り返ったそうです。死がそれ程遠い話ではない祖母の姿が、母親に考える時間と勇気を与えてくれたのでしょう。
母親はここ数ヶ月で本当に変わりました。過去を真剣に逃げる事なく理解しようとしてくれる強さがひしひしと伝わってきます。
私のこのブログも読んでくれました。数ヶ月前「いつまでも過去を気にしていたら前に進めない」と言い訳にして過去から逃げていた母親とは別人です。父親にもひるまない勇気を持って「お父さんは間違った事をしたよね」と言ってくれたのです。
母親が変わるのに必要だったことは、間違いを気づかせてくれる人や、本、苦しさに立ち向かい現実を受け入れる強さと勇気でした。
今までは傷つきたくない気持ちから自分の都合の良い言い訳を考え、言い訳に事実を擦り合わせ、傷つかない程度のところで自分を納得させて蓋をしていたんです。
私から父親にされたことを聞いた時も、ただ少し触るところを間違えただけのスキンシップだと片づけてしまい、たいしたことではない、と自分の受け入れられる範囲で処理してしまっていたのです。今回私の口から「挿入」と聞かされ、言い訳のしようがなくなったということのようです。
弱かったのは私も同じで、母親に伝える時、体の関係とか、少し含みのある言い方をしていました。それと過去を思い出したくないのもあって、すぐに理解してもらう努力を諦めていました。
人に伝える時には思い出さなければいけないので、少し過去の蓋を開けて、見てはいけないものを見てしまった時のように慌てて蓋を閉めてしまってました。第三者に知られるのも怖く、周りの人に言いだすことができなかったのもいけなかったと思います。
今回も叔父さんに言えてなかったら、たぶん母親も私も、今までしてきたような「偽りの仲の良い親子」のままだったと思います。
もっと早くに辛いと言えていたなら・・・
母親はたくさんたくさん謝ってくれて「性虐待と向き合いながら、今後私の力になりたい」と言ってくれています。
「ゆかり、ありがとう」
「ゆかり本当にごめんね」
「お父さんのした行動がどれだけあなたを傷つけていたのか、正しく理解できていなかったこと、本当にごめんなさい」
あー!!!凄く嬉しい!!!数ヶ月前にはこんなに理解してもらえるとは想像もしてなかったのですから(≧∇≦)
なのに私は欲深い! なんでもっと早くにわかってくれなかったのー!?と思ってしまうの
です(苦笑)
贅沢言っちゃあいけないですね!今の状況に感謝しないと〜〜☆私達、母娘やっと本当の親子になれるような気がします(๑╹ω╹๑ )
ん〜〜)^o^(頑張るぞ〜〜^_−☆
次は強敵!父親!の記事を書いていきます!
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